8月10日より立山と剣岳を登ってきました

2003年8月10日より立山と剣岳を登ってきました。
年間計画で8月のお盆休暇中は、北アルプスの立山と剣岳山行を計画した。 今年は、SARSの影響で海外旅行が敬遠され、国内旅行が増加するとの事より、一ヶ月前には電車の乗車券や宿の手配を行う。 長梅雨は8月2日に終ったが、なかなか天候が安定しないまま盆休みに突入する。 おまけに私は走り過ぎのためか右足のアキレス腱が痛みだす。

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実施日:2003.08.10(日)~14(木)

参加者:2名

天候 :8/10 晴れ
    8/11 雨時々曇り
    8/12 雨
    8/13 晴れ
    8/14 雨

コース:
8/10
JR町田駅集合→八王子
8/11
八王子→(八王子経由、ムーンライト信州81号)→信濃大町→(バス)→扇沢→(トロリー、ケーブルカー、ロープウエイ等)→室堂→一の乗越→大汝山→真砂岳→別山乗越→剣山荘
8/12
剣山荘→別山乗越→雷鳥平→みくりが池温泉
8/13
みくりが池温泉→雷鳥平→別山乗越→クロユリのコル→一服剣→前剣→カニのタテバイ→剣岳→カニのヨコバイ→前剣→一服剣→剣山荘
8/14
剣山荘→別山乗越→雷鳥平→みくりが池温泉→室堂→(トロリー、ケーブルカー、ロープウエイ等)→扇沢→(バス)→信濃大町→(大糸線)→松本→(スーパーあずさ8号、八王子経由)→町田


山行内容
8/10
今年は太平洋高気圧の張り出しが弱く、8日から10日にかけて秋台風の様な台風10号が沖縄から北海道へ日本列島を縦断した。 10日の本州は台風一過の夏日となったが、天気予報では剣岳登頂予定の12日には雨の確立80%と高く、出発直前に剣岳登頂の計画変更が可能な提出用計画書へ作り変え集合場所の町田駅へ向かう。 22時、予定通り町田駅で友人と集合完了し、出陣式を執り行うために駅近くの居酒屋へ向かう。 夕食を食べたばかりで酒があまり進まず、明日の行動について話し合う。 現地の天候により剣岳登頂日を変更することとする。 店を23時30分に出、町田駅23時47分発各駅停車で八王子へ向かい、日も改まった00時40分発ムーンライト信州81号のグリーン車へ乗車する。
 

8/11
 4時少し過ぎに目が覚め、朝食を食べる。 4時30分頃になると外は薄明るくなり始める。 松本を過ぎ、後立山の山並みが見え始めるのを楽しみにしていたが、明るくなるに従い低く垂れ込めた雲にすっかり覆われているのが確かになる。 5時07分に電車は信濃大町へ到着し、大勢の登山者と伴に下車する。

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 駅構内で信濃大町と室堂間の往復切符を購入し、駅前の臨時登山補導所へ計画書を提出する。 扇沢までのバスは、5時25分にほぼ満席で信濃大町を出発する。 バスは大町温泉郷、日向山高原を経由して30分ほどで扇沢へ到着する。 扇沢に到着後、関電トンネルのトロリーバス始発が予定の6時30分でなく1時間後の7時30分となっていることが判る。 原因は数年前の黒部立山アルペンルートの時刻表を参考にしたためで、扇沢出発の所から計画が1時間遅れとなる。 小林さんと手分けして扇沢から室堂までの往復乗車券引き換えと、トロリーバス改札の順番取りを行う。 7時を過ぎたあたりから、ついに雨が降り出す。
 
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バス改札横の掲示板には黒部ダム、大観峰、室堂の天候と視界が表示されていて、どれも天候は雨、視界は不良の表示となっている。 7時30分、始発のトロリーバスへ乗車し室堂を目指す。 トロリーバス終点の黒部ダムからは、小雨の降るなかダム上部を歩き黒部ケーブルカーへ向かう。 始発時間前の臨時ケーブルカーに乗車し、ロープウエイの乗り継ぎ駅である黒部平へ向かうが、ここで40分ほど乗車順番を待たされる。 ロープウエイで大観峰へ、更に立山トンネルトロリーバスを乗り継いで室堂へ到着したのは9時05分。 室堂バスターミナルは、観光客や登山者でごった返している。 外を見ると一面ガスに覆われ横殴りの雨が降っている。 我々は、合羽、ロングスパッツ、ザックカバーを着け完全装備を整え、9時23分に計画通り一ノ越から立山、別山、別山乗越を経由して剣山荘へ出発する。 バスターミナルの外へ出るなり風雨に打たれる。 観光客もビニール合羽に身を包み室堂周辺の観光をしている。 暫くは観光客と一緒になって、一ノ越へ向かう広い石畳の道を登る。 室堂は標高2450mと高く、既に森林限界より上に出ている。 視界は精々50m程度しかない。 石畳の道が終わり、登山道の傾斜がきつくなった所を5分ほど登ると一ノ越に到着する。 到着時間は10時08分で、稜線に出ると吹き抜ける風が一段と強くなり、顔にあたる雨粒が痛い。 5分ほどの小休止をとり、標高差300mの雄山へ向けて登り始める。 晴れていれば稜線上の登山コースからの眺めは最高であろうが、相変わらず視界は50m以下である。 室堂より一ノ越への登りを飛ばし過ぎたため、合羽の下は汗でビショビショになってしまい暑くて堪らない。 少しペースを落としてガレ場のような登山道を風雨に打たれながらひたすら登り続ける。 途中、高校生の団体に追い抜かれる。 さすがに若い人は力強い。
 
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雄山の頂上が近づくと神社からの太鼓の音が聞こえ始める。 11時04分に雄山神社社務所へ到着し、社務所受付でお払いをお願いする。 お払いは11時15分に何名かを纏めて行うとの事で、それまで雄山神社のある標高3003mのピークへ向かい記念写真を撮る。 当然、遠望は全く利かず写真を撮って直に社務所へ下る。 11時15分、社務所の中に呼ばれ7名ほどが纏めてお払いを受け、儀式の最後にお神酒を頂く。 11時26分、雄山を後に、標高3015mの立山最高峰である大汝山へ向かう。
 
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大汝山まではたいした高低差も無く11時44分に到着し、大汝山頂で一番高い岩の上に攀じ登り記念写真を撮り、直に出発する。 大汝山の山頂から少し富士ノ折立へ向かうと大汝山休憩所がある。 ここでかなり消耗しきった団体の一行とすれ違う。 この頃になると風雨が一段と強くなり、向かい風に向かって歩くと消耗が激しく、指先が寒さで痺れてくる。 富士ノ折立の西側斜面を通過すると、今度は一気に標高差150mほどの下降路となる。 下り終えると真砂岳へ50mほどの登り返しとなる。 真砂岳を過ぎると、また120mほど降下し鞍部より約100m別山方向へ登ると別山山頂の巻き道となる。 天気が良ければ別山の頂上から剣岳を眺める予定であったが、生憎の天候なので巻き道を使って剣御前小屋のある別山乗越へ真っ直ぐ向かう。
 
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剣御前小屋の手前で突然ガスが切れ、剣沢方面の視界が一気に開ける。 風は強いが雨が止む。 やっと遠望が利くようになり、慌てて写真を取り捲る。 13時20分、別山乗越に到着し小休止をとる。 ここは立山と剣岳、剣沢の交点であり、晴れていれば大勢の登山者が休んでいるが今日は誰もいない。 小休止の後、今日の宿である剣山荘へ向けて剣沢を剣御前の山腹をトラバースするように下る。 登山道は直に雪渓の上部を横切り、標高を一気に下げてゆく。 途中にはきれいなお花畑が広がり遠望の変わりに目を楽しませてくれる。 時々、ガスが切れ剣沢の幕営地に赤や黄色の幕舎が張られているのが眺められる。
 
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何箇所かの雪渓を横切りクロユリのコルへの道を見送り、急坂を降り切ると直に剣山荘に到着する。 到着時間は14時22分。 宿泊の手続きを行い、合羽を脱ぎ、先ずは生ビールを飲む。 山荘はすいていて、一人一枚の布団を充分確保できる。 15時より風呂へ入れるとの事で、早速入浴しサッパリとする。 夕食までロビーのテレビを見たり、外へ出て山を眺めたりする。 天気予報では明日は雨との予報となっている。 17時30分に夕食となり日本酒の燗酒を飲みながら食べる。 夕食が終ると直に眠たくなり床へ着く。 翌日の朝食と昼食は小屋の従業員が19時頃に部屋へ持って来る。
 

8/12
 一度3時頃に目を覚ますが、外は土砂降りの雨となっている。 4時35分に床から抜け出しロビーで出発準備をしていると発電機が動き出し、電灯が灯る。 朝食代わりの弁当を食べながら今日の行動について友人と話していると、小屋番より「今日は剣へ登らない方が良い」と忠告してくれる。 5時14分に完全装備で小屋の外へ出る。 実際に雨に打たれてみると、昨日の雨よりはるかに多い降り方で剣岳の登頂をあきらめざるを得ない。 行く所も無く、今日の宿泊場所であるミクリガ池温泉へ向かう。 登山道は沢のように音をたてながら水が流れている。 視界も悪く憂鬱な気持ちで別山乗越へ向かう。 全く登山者に会わないまま6時24分に別山乗越に到着する。 既に登山靴の中は湿っぽくなっている。 別山乗越で短い小休止をとり、雷鳥平へ向けて雷鳥沢を降下する。 このままのペースで下るとミクリガ池温泉へは8時前に到着してしまうので、のんびりと降る。
 
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浄土沢を渡り1時間弱で雷鳥平へ降る。 時間が有るので地獄谷めぐりを行い、ミクリガ池温泉へ向かう。 8時14分にミクリガ池温泉に到着するが、部屋へは12時からとの事で、それまで食堂や喫茶ルームで過す事になる。 ロビーはこれからミクリガ池温泉を出発する人達でごった返している。 温泉は8時から入浴できるとの事で濡れた物を乾燥室に置き、早速冷えた体を温めに温泉へ入る。 温まった後は、喫茶ルームで生ビールを飲む。 また体が冷えてくると温泉へ浸かりに行き、温まるとビールを飲む。 11時頃に昼食の弁当を食べる。 今日一日閉じ込められ、暇でしょうがない。 昼過ぎには部屋へ案内され寝床を確保する。
 
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14時頃には雨が止み始めガスが切れ始める。 友人が携帯電話で地域天気を確認し、更に自宅へ電話をすると明日は天気が回復しそうである。 天気が回復した場合は、再度剣岳をアタックすることとする。 問題は大町温泉郷の旅館のキャンセルであるが、最悪キャンセル料を取られても再度来るより安いとの結論になる。
 
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午後は温泉の近くに咲く花の写真を撮り、図鑑で花の名を確認したり、風呂へ入ったりして時間をつぶす。 17時には明日の朝食を弁当にしてもらうようにフロントへ頼む。 17時30分に夕食は始まり、地酒の「立山」の五合ビンを購入し酒を飲みながら夕食を摂る。 夕食後、翌日の出発準備を済ませ、18時30分には床へ着く。


8/13
 4時15分に起床し、直に荷物を持ってロビーへ向かう。 外へ出ると満月が明るく輝き、箒で掃いたような高層雲が空たかくに浮いていて今日一日の天候の安定を教えてくれる。 入山した日から全く眺められなった、立山の稜線がくっきり眺められる。 朝食代わりの弁当である握り飯を食べ、薄明るくなった4時42分にミクリガ池を出発する。 ミクリガ池より道幅の広い石畳でできたお池めぐりコースを通って雷鳥平へ一度降る。 涼しく気持ちが良い朝である。

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 昨日の朝降りて来た雷鳥沢を一気に登り、別山乗越には6時19分に到着し小休止をとる。 乗越からは室堂がよく眺められ、これから向かう剣岳がドッシリと構えている。 乗越の公衆トイレで用足しを済ませ、昨日登って来た剣山荘への道を一気に進む。
 
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途中から剣御前から一服剣への稜線鞍部にあたるクロユリのコルへ向かう道へ向かう。 稜線上の道は這松に覆われ歩き難いが、東大谷に落ちる断崖の大きさに魅惑され、遠くは富山市と能登半島に囲われた富山湾が遠望できる。
 
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一服剣の登り難いガレ場を一気に登り切り、一服剣を通過し武蔵のコルで7時34分に小休止を取る。 コルからは武蔵谷の先に真砂沢出合の小屋が眺められ、剣岳登頂の険しさが急に出てくる。 浮石が多く傾斜も急でしかもルートが判り難い。 前剣へ登り始めて直に一昨日、剣山荘に泊まっていた登山者が剣岳を登り終えて下山してくる。 暫く登ると若者に追いつかれ、道を譲る。 大岩の所で先行する若者に付いて大岩の下部をトラバースし、小さなルンゼに入り込んでしまう。 ルートを完全に間違えている。 このあたりは踏み後が多く間違えやすく事故も多い所である。 コースをかなり右に離れてしまっているが、トラバースが可能なところまで登り、ルートを確認し戻る。 結果、大岩のかなり上部まで登ってしまっている。 両手両足を使って一気に攀じ登ったので息が切れる。
 
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正規ルートに戻り一息ついて再出発する。 前剣の手前でルートは登り用と下り用に分かれ、8時36分に前剣頂上へ着く。 暫く小休止を取った後、再出発する。 直に高度感のある鎖場が連続して始まる。 前剣ノ門を越え急なガレ場を登り、9時24分に平蔵ノ頭で小休止を取る。 天気がよく水を多く飲む。 しかし、汗が流れるほどではない。 平蔵ノ頭から平蔵のコルまでは、鎖場の連続で気が抜けない。 平蔵のコルからは平蔵谷の雪渓上部に出、カニのタテバイ直下に取り付く。
 
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カニのタテバイにも鎖が取り付けてあり、多少腕力で登り切る。 思っていたよりスタンスが確りしていて、簡単に登れる。 カニのタテバイを登り切ったところで息を整えるために立ち休みを取る。 早月尾根との分岐店を通過し、稜線上を進むと剣岳頂上となる。 10時32分、待望の剣岳山頂に到着する。 空は良く晴れていて、白馬から後立山の稜線、室堂の奥には薬師、黒部五郎、鷲羽から槍ヶ岳まで望める。
 
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山頂から遠望を眺める前に、先ずは今日泊まる予定であった旅館のキャンセルを友人が携帯電話で行い、在京連絡人へ連絡をとる。 電話連絡の後、記念写真を撮りのんびりと山頂を満喫する。 双眼鏡で覗くと八峰キレットの五六のコルからは、大勢の岩屋さんが蟻のように岩に取り付いている。 11時15分、山頂を後に下山を開始する。 急坂の降りは高度感があるが、スタンスが確りしていて一気にカニのヨコバイまで降りつく。 カニのヨコバイでは最初の一歩が出し難いと云われているが、確りと黄色のペイントで最初の一歩を示されていて、簡単に鎖場を通過し梯子を降り難場を通過完了する。 前後に何名かの登山者がいるが渋滞になることも無く快調に降下し、武蔵のコルまで降り、12時53分に小休止を取る。  武蔵のコルで水筒に残った水は全て無くなる。 10分ほど休憩を取り剣山荘へ下山を開始する。 時間的にはミクリガ池温泉まで下れるが、無理をせず剣山荘で宿泊することに決め、13時37分に剣山荘へ到着する。 早速、昼食の山菜蕎麦と饂飩を注文し、生ビールで乾杯する。 暫く小屋の外でのんびりし、15時30分に一番風呂へ入る。 しかし、風呂の湯が熱すぎて湯船にはとても浸かれず、行水程度で済ます。 17時30分に夕食を食べ、18時には床へ着き18時30分には寝込む。
8/14
 4時45分に床を離れ、5時20分に小屋の朝食を食べる。 外は昨日の晴天とは打って変わり、冷たい雨が降っている。 5時43分に完全装備で剣山荘を後に、ミクリガ池温泉へ向かう。 時々後ろを振り向き名残惜しみながら別山乗越を6時44分に越え、ミクリガ池温泉には7時55分に到着する。 早速、温泉の入浴料金を支払い、着替えを持って温泉へ飛び込む。 温まってから生ビールで山行の無事完了を祝う。 9時に再度合羽を着て室堂バスターミナルへ向かう。 9時15分発の立山トンネルトロリーバスに乗車でき、とんとん拍子で一気に信濃大町まで出れる。 信濃大町到着は11時丁度で、お土産を買って11時34分の大糸線各駅停車で松本へ向かう。 12時40分に松本へ到着し、何時も立寄る豚カツ屋「華連」で昼食を摂る。 13時57分、松本発の「スーパーあずさ8号」で帰途に着く。
 

費用
電車代(町田→信濃大町)        @¥6,210
アルペンルート代(信濃大町⇔室堂) @¥10,900
お払い                      @¥500
剣山荘                    @¥9,400
みくりが池温泉               @¥8,190
剣山荘                    @¥8,400
温泉代                      @¥600
電車代(信濃大町→町田)         @¥7,350






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